40代の頃はきれいなお肌だと言われていた。
目鼻立ちの平凡な私としては、エステに行ったり特別なお手入れをせずに、シミなく皺なく、色白なお肌の美しさだけが自慢であった。
当然実際の年齢より若く見られることが多かった。
しかし、50代に突入してから両頬に茶色の点が出来た。
それは日に日に大きくなり、左右対称の大きなシミに成長してしまった。
はじめてシミ専用クリームを塗ったり、しみに効くというビタミン剤を飲んではみたが一向に改善しない。
それどころか、色が濃くなっていくではないか。
そんな時知ったのが、カンパンなるものだ。
女性ホルモンに関係し、両頬にシミを作るというのは、まさに私の症状ではないか。
カンパンにはビタミンは効果なく、エステや皮膚科でやっているレーザーは症状を悪化させるという。
カンパン専用の飲み薬が発売されているが、50代以上の人が飲めば、血液が凝固しやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞の危険性があるという。
シミのない顔で病気になるか、元気でシミ顔のどちらかという選択である。
当然ほとんどの女性は、後者を選ぶであろう。
女性ホルモンが減少すれば、少しずつ改善するのだから、ひたすら時間が過ぎるのを、汚い顔で待つしかないというのが結論だ。
しかし打つ手が全くないというわけではない。
最近のファンデーションは優秀だ。
少々のシミなら隠してくれる。
シミが自然消滅するのを待つしかないなら、シミをファンデーションで隠しておいて、悩む心のシミを消し去り、笑顔でシミが消えるのを待つといのはどうだろうか。
艶やかなお肌で無愛想より、少々しみがあっても笑顔のほうがいいではないか。
アランは「幸福論」の中で次のように書いている。
「幸福だから笑うのではない。
むしろ、笑うから幸福なのだと言いたい」と。
だから私は毎日、笑って暮らしている。